魚網をリサイクルして鳥除けに。

　私の住む県は海沿いの町もあるが山間部も
ある。
　海沿いの漁村で使わなくなった魚網を山間
部の自治体が譲り受け、山間部の畑の鳥除け
として利用しているそうだ。
　用済みの魚網と言っても穴が開いている訳
ではないので廃棄処分にするには勿体無い。
　そこで、どこか有効に使ってくれるところ
はないものかと探していたのだ。
　魚網は、一網400円で希望する農家に分けら
れた。この価格は配送コストなどにあてられ
るのだろうが、網の元々の値段を考えるとタ
ダのようなものに違いない。
　畑には鳥が来ていろいろと悪さをするので
農家も困っていた。何しろ相手は空からやっ
てきて追っ払っても飛んで逃げていってしま
う。鳥も生きるために仕方が無いのだろうが、
農家にとってはたまったものではない。
　太陽光も空気も通し、鳥だけを排除するの
はなかなか難しそうである。
　そこで魚網で畑を覆うことにより、鳥もあ
きらめて近づかなくったそうだ。
　
　こういうリサイクル活動は素晴らしいこと
だと思う。
　特に魚網は、誰でも知っているものではあ
っても専門性が高く世間にに出回るものでは
ない。
　その廃棄処分されるしかなかった魚網を自
治体が仲立ちとなって違う利用法を提案する、
ということは、民間では出来そうで出来ない。
　あまり儲からないからである。
　利益は出にくいが人々の暮らしには役立つ、
という業務は役所ならではの仕事である。

　魚網を活用している山間部では、山でいら
なくなったもので漁村で使えるものが何かな
いものかと探しているそうである。