不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

ガーデンウェディングを覗いてみた。

 自転車でドラッグストアに行った帰り、い
つもの道沿いにある結婚式場から声がする。
 式場の正面入り口から覗いてみると、庭で
式が行われているようだ。
 礼服の招待客が並んで座り、その前で白の
ウェディングドレスと黒のタキシードの新郎
新婦がお客の方を向いて立って神妙な顔をし
ている。
 お~、これがガーデンウェディングという
ものか。
 話には聞いていたが、実際に行われている
のを見るのは初めてだ。
 私は、正面から覗くのは遠慮して、式場横
のコンクリートの壁に開いている装飾用の四
角い窓から覗いてみることにした。
 出席者に日光が直接当たらないような設計
になっているようだ。
 野外だから調度品等が不要で良さそうだが、
庭木を手入れするのにかえってお金がかかっ
ていそうだ。
 そして真夏2日目のこの日、若い招待客達は
何ともなさそうだったが、一定以上の年齢層
には少々辛そうにも見えた。
 だが、屋外特有の開放感は結婚式ありがち
な緊張感が生まれないと言う効果もあるよう
だ。
 歓声が何回も上がっている。

 この式場は仕出し専門の魚屋だったのだが、
戦後いち早く結婚式場を始めた。一時は当地
では需要独占の状態だったのだが、その後続
々と競合式場がオープンしのんびりとはして
いられなくなったようだ。
 他社と競争となのでガーデンウェディング
が流行とあれば、すぐに取り入れて対応しな
ければならないらしい。

 式ではその後も何回も若い招待客たちの歓
声が何回も起こった。
 新郎新婦もその声に緊張がほぐれているよ
うだ。
 二人は姿勢は固まっているものの、笑顔が
こぼれている。

 私はその歓声を後にして自転車に乗って家
の方向に走り出した。