不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

「特集・世界の快適音楽セレクション」を聴いて。

 昨日のNHK-FMの「特集・世界の快適音楽セレクショ
ン」は、三部構成になっていて、一部がゴンチチが中
心になって開催されたギターフェスティバルの模様、
二部が映画監督、女優、ミュージシャンがゲストで登
場し、それぞれがゴンチチと映画について語ると言う
もの、三部は、この番組の選曲を担当している三人の
音楽評論家が、「こんな大人になりたい」をテーマに
選曲し、それぞれの思いを語っていた。
 
 ゴンチチのお二人は、番組の中で物事に対して変に
知ったかぶりをしないトークをする。知らないことは、
知らないと正直に申告する。また、通好みなことを得
意ぶって話さない。
 私は、ゴンチチのこういった姿勢がとても好きであ
る。
 ミュージシャンやその周辺に生息している人間は、
どういうわけか「君達、これを知らないだろう」とい
うような話し方をする人が極めて多い。彼らは、自分
達を特権的な地位にある人間であると思い込んでいる
のかもしれない。
 ゴンチチが他のミュージシャン達と違ってそういっ
た愚かな振る舞いをしないのは、ミュージシャンとし
てメジャーデビューする前に会社員の経験があるから
だと思う。
 会社勤めは、決して良いことばかりではないが、人
としてのバランスの取れたものの見方を学ばさせてく
れる、という利点もあるのだ。
 
 この日の番組の中で、最も面白かったのは、女優・
原田知世ゴンチチのお二人とのトークであった。
 ゴンチチが原田にインタビューするような形でトー
クが進められていったのだが、その内容がどこか素人
っぽくて良い感じだった。
 なかでも、チチ松村氏が
「お芝居をしていて、恋愛の演技の場合、本当にその
俳優と恋愛関係になったりすることってあるんですか?」
と原田に尋ねたことであった。
 これでは、中学生レベルの質問である。
 松村氏のこういった発言は珍しくない。
 松村氏は、どうも男女交際が話題に上ると彼の内面
が一時的に壊れてしまうらしく、トークの内容も暴走
してしまうことが多い。
 おっと、これはいつものように話が脱線していくの
か、とハラハラしたが、そこは原田知世、冷静な受け
答えをしていた。さすが、長いこと第一線で活躍して
きた女優だけのことはある。

 番組は、5時間半にわたるものであったが、通常枠
の時ようなお馴染みの緩めの空気で進行していった。
 大袈裟ではしゃぎ過ぎの番組が多い中、こういう空
気の番組は、本当に珍しい。

 私はこの番組があるからNHKの受信料を払っているよ
うなものである。
 もし、この番組が終了するようなことがあれば、受信
料を半額に負けてもらおうと考えている。