不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

復刊に喜ぶ

 昨日、ネットで出版物の検索をしていたら、以前この
ブログでも書いた絶版になっていた本が復刊されている
のを発見した。
 この本は定価が3800円のところ、絶版になっていた
ため、アマゾンでは中古本に13000円もの値段が付けら
れていた。5ヶ月前にこのブログに書いた時よりも3千円
以上も値上がりしている。
 5ヶ月で30%の値上がりで、元の定価からすると3倍以上
にもなっているのである。ほんの数年前に刊行された本
が、こんなに暴騰してしまっている。
 こういうのを、足元を見る、というのだろう。
 嫌な感じである。
 
 これも自由主義経済のあり方のひとつなのかもしれな
いが、そこまで高いと、とても買う気にはなれなかった。
 ブログに書いた後も、復刊の予定はないのか、と出版
社に問い合わせてみたのだが、その時点では今後の予定
は分からないとのことだった。
 だが、出版社自体が倒産してしまう、という可能性も
ある。私が危惧していたのは、この点である。出版社が
無くなってしまうと、権利関係やらで面倒なことが発生
し、別の出版社で復刊されるとしても時間がかかってし
まう。復刊の計画の途中で話が立ち消えになってしまう
可能性もある。
 そうなると、本当に幻の本になってしまうのである。
 前のブログにも書いたが、この出版社はカバーが無く
表紙が折れて破損した書店からの返品本を定価で売りつ
けようとした前科がある。
 そんな出版社は、いつ倒産しても不思議ではない。

 この出版社もアマゾンなどで、この本が高値で取引さ
れているのをみて復刊を決意したのだと思う。
 自分達が関与できない場所で、自分達の商品で不当に
高い儲けを出している連中に我慢が出来なかったのでは
ないだろか。

 どちらにしろ、欲しかった本が復刊されるということ
は、読者にとっては嬉しいことである。
 前回は3800円という価格に購入を躊躇している間に、
あっという間に絶版になってしまった。
 今回は、そうならないように早めに注文を入れるつも
りである。
 本は、大ベストセラーや大ロングセラー以外は、どの
本でも絶版の可能性がある。

 手に入らなくなると、どういうわけだか余計に欲しく
なる。
 人間の愚かさを理解するには、一冊の絶版本からも可
能なのである。