不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

台風が通過して

 先週は、毎日が雨で、時折曇り空が覗く、という日が続
いていたが、台風本土直撃と言う形で終わった。
 
 先日、隣の市にデンマークからの女子高生の留学生のイ
ンタビューが新聞に載っていた。
「日本は湿度が高く、蒸し暑い」
 こういうことは、外国から来られた方は一様におっし
ゃるが、生まれた時から日本にいると、これが当たり前で
もうひとつ理解が出来ないでいた。
 だが、先週の雨続きの上に台風、というメニューには、
日本の湿度の高さを思い知らされることになった。
 家中が湿っぽいのだ。
 畳もフローリングの床もラグも湿った感じがする。
 障子紙もふやけている様だ。
 それが、週末は台風直撃で一層ひどくなった。
 断続的に降り続く雨は、家を水でコーティングしたも同
然である。乾く隙を与えないのだ。
 水に覆われた家である。
 こう書くと、何やらモネか何かの印象派の絵画の様にも
聞こえるかもしれないが、実態は美しくもなんとも無い。
 
 世界には、水不足にあえぐ地域も多いと言うのに、日本
は極めて例外的に水に恵まれている。
 水により災害を蒙った方も、沢山おられる。
 雨で家を流されたり、家族が川に流されたりした方の悲
惨さは想像も出来ない。

 そういえば、私の親戚筋の家が山津波で家を流されたこ
とがある。
 その時、家族も一名亡くしている。
 こういう話は、突っ込んだ内容が伺いにくい。
 大抵のことなら、話が終わった時に、自分や知人の経験を
引用してお悔やみや激励の言葉で締めくくれるのであるが、
こういったことは滅多に起こることではないので、無思慮
に話を向けても、話の締めが難しいのである。
 結局、言葉を失い、その場が湿ってしまって終わり、と
いうことが、目に見えているからである。
 話を聞くと、現実は、映画やTVドラマよりも、唐突に始
まり、混乱のうちに強制的に終わる、ということを知らさ
れるのだ。
 お芝居は、最後には一応の解決がみられ、教訓のような
ものがもたらされる、現実にはそんなことは起こらないの
である。
 ああいう映画やテレビは時間の枠内に綺麗に収まるよう
に仕組まれているが、現実はそうではない。
 観客の期待通りには進まないのが、現実というものであ
る。
 今回の、テレビ報道を見ていてもそう感じた。
 このことは、また次回に書けたら、と思っている。