食料品の買い出しその他の用事のために家を出た。
自転車を少し走らせると氏神様に着いた。
実は先日古い御札を納めに来たのだが、まだ他にもう一枚残りの御札が家に残っていた。
今回はその御札を納めに来たのだ。
鳥居の前には左右一対の門松が立っている。
未だ本番仕様ではなく、これから元日までの間に少しずつ装飾が加わっていく。
それでも境内には10数名の人が色々と作業を行っているのが見える。
氏神様の世話役の方々であろう。
この人達は町内連合会の役員たちが兼任している。
大体大晦日に近い最終日曜日にこれらの準備が始まるようだ。
本殿向かって左側前に篝火の装置が設置されている。
薪も既にセットされている。
大晦日の深夜0時前後に焚かれるものである。
わたしはこの篝火を生で見たことはない。
寒くて初詣に出ていく気が起こらないからである(苦笑)
実際にその篝火に接した人によると「幽玄の気に満ちた素晴らしいものだ」そうだ。
そうだろうなぁ。
写真で見ただけでもそんな感じが十分伝わってくるのだ。
深夜0時に非日常感溢れる光景はインパクトが大きい。
本殿の扉が開いている。
何か得した気になる。
私は本殿右手前の御札納めの箱に御札を納めた。
次に本殿で拝礼する。
氏神様にお参りするのは、今年最後であろう。
「よろしくお願いします」
私が氏神様を出る前に、一人の男性を入れ違いになった。
男性は鳥居前で一礼し参道を進んでいった。
日曜日はさすがに参拝者がいるようだ。
私は自転車に乗って次の用事先に向かった。
風も無く穏やかな日曜日の午前中だった。