不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

#祭りと伝統

初盆法要へ行ってきた。その28

ダイニングキッチンに座ると私は簡単な近況を話し 始めた。 ここはやはり、この夏私がかかった熱中症の話題 を持ってこないわけには行かない。 私の熱中症ネタは、誰に話しても実に食いつきが 良い。 話のネタとしては、近年では最高のヒットである。 この夏…

初盆法要へ行ってきた。その27

伯父の家は初盆の伯父の家から500メートルほどの ところにある。 といっても伯父は普段はこの家に住んではおらず、 本宅はそこからクルマで40分ほどの所にある。 ほぼ隔週末やお盆や正月などの行事のある時には、 この家に来てくつろいでいる。 つまり伯父は…

初盆法要へ行ってきた。その26

私は親戚の皆にお別れの挨拶をし立ち上がろうと した。 その時、この家の長老である伯母が今回初めて 姿を現した。 伯母は初盆の対象者である伯父の奥さんである。 この伯母は、それまで奥の間に引っ込んでいて皆 の前には出てこなかったのだ。 え?それって…

初盆法要へ行ってきた。その25

通常の自分よりも幾分おとなしく振る舞ってきた 初盆の集まりも、そろそろお開きになりそうな気配 だった。 人が見れば(あぁ~、あいつ猫かぶっているなぁ) とわかるかもしれないが、それも仕方ない。 この場で賑やかにしていると実像以上に派手な 印象を…

初盆法要へ行ってきた。その24

私は集っている親戚から何事かを問われれば答え た。 ある年配の男性が「え~と、あなたは?」と私に問 いかけてきた。 他の親戚の方々も、そこにいる人全員を把握してい るわけではないようだ。 私が答えようとすると、隣に座っているこちらも年配 の女性が…

初盆法要へ行ってきた。その23

私は親戚の集いは苦手である。 見かけは少なからず似ているが、性格や能力、指 向性、好みといったことはそれぞれ異なる。 気が合う人もいれば、合わないもいる。 親戚でなかったら、まず付き合わないだろうな、と いうような人もいる。 ウマが合いそうにな…

初盆法要へ行ってきた。その22

外見の類似点を発見することにより、親戚として 血のつながりを確認できた。 だが、似ているのは外見だけではなかろうか、と 私は感じている。 外見以外の要素である性格や能力等については それぞれバラバラだからだ。。 同じ兄弟でも違っている。 同じもの…

初盆法要へ行ってきた。その21

私はこれまで親戚はそれぞれ似ている、ということ に殆ど気がついてなかった。 よその人が見れば「よく似ている(笑)」と言われる 特徴でも、自分たちではわからない。 似ているなどとは思ったことはない。 そんなことは、まるで感じたことはない。 似てい…

初盆法要へ行ってきた。その⑳

昨日記した”私と髪”についての記事を記し始め ると脱線が予想される。 書きたいことが山ほどあるのだ。 脱線どころか新たな路線が開通してしまいそうな のである。 脱線が多すぎる当ブログとしては、ここは自主規 制して髪についての話題は、またの機会に譲…

初盆法要へ行ってきた。その⑲

今回の親戚の集まりで気がついたことがある。 それは男性の頭、髪型である。 全員ではないが、多くが同じ方向に向かっている。 つまり、抜け毛である。 否、抜け毛ではなく生えてこないのか。 いずれにせよ、どの方も空き地の割合が増えつつ あるのだ。 空き…

初盆法要へ行ってきた。その⑱

私は終始”借りてきた猫”状態だった。 これは成り行き上そうなったのではなく、意識的に そうしていたのである。 私は基本的に他人の思惑について、あまり気にし ない人間だと思っている。 だが、親戚付き合いとなると少し違ってくる。 その関係は原則的に一…

初盆法要へ行ってきた。その⑰

私は皆が話すのを眺めていた。 親戚ならではディープでややこしいことから、どう でも良いような表面的なことまで、話題はいろいろ である。 「それをここで公にしてはマズいだろう」というよう なことまで平気で話している。 普通だったら個室で差し向かい…

初盆法要へ行ってきた。その⑯

集まった親戚の中には、私の家から近い所に住ん でいる親戚も何人も来ていた。 近い所に住んでいるのなら普段から交流があるの だろう、というとそうでもない。 普段は殆ど付き合っていない。 年賀状のやりとりしかしていない。 親戚でなければ、年賀状すら…

初盆法要へ行ってきた。その⑮

私は出来るだけ目立たないようにしていた。 本当は積極的に交流を深める、というのが”大人”と して正解なのだろう。 だが、”親戚””血縁”ということで参加している集い での立ち居振る舞いをどうしたら良いのか、よくわか っていないのだ。 となると、積極策…

初盆法要へ行ってきた。その⑭

私は席に座って周りを見てみる。 多くは親戚のはずなので知っている人も少しはい るが、知らない人の方が多い。 まるで、わからない人も何人もいる。 後でわかったのだが、この地の隣組の人が何人も 招かれていていたのだ。 そりゃ、知らないわけである。 隣…

初盆法要へ行ってきた。その⑬

長机がいくつも並べられた畳の間には来客で一 杯だった。 この家の家族や地元の親族は廊下を隔てた他 の部屋にいる。 ここの地元の親戚はお客というよりも世話役をし ているようだ。 私は、地元の親戚に席を案内された。 だが、その世話をしてくれている親戚…

初盆法要へ行ってきた。その⑪

親戚の家の玄関の前にはござを敷かれており、そ の前に靴が何列も並んでいた。 玄関の土間に履物が入りきらないほどの来客が あるらしい。 この地では、こうした仏事にも近所の方を招くこ とが慣習となっている。 伯父はリタイア後も町の仕事を歴任していた…

初盆法要へ行ってきた。その⑨

私は最寄りの駅から電車に乗った。 私が電車に乗るのは久しぶりである。 車窓ははいつもの見慣れたものから、少しずつ 移っていく。 商店やマンションが並ぶ町並みから次第に民家 だけになる。 それら民家も、一駅ごとに少なくなる。 眺めはアスファルトやビ…

初盆法要へ行ってきた。その⑧

私は親戚とは普段はあまりコミュニケーションをとっ ていない。 連絡をとるのは、必要がある時だけである。 それらは冠婚葬祭にまつわる通達が殆どである。 親戚=冠婚葬祭時の付き合い、となってしまってい る。 ごく一部の親戚とは盆暮れの挨拶の品をやり…

初盆法要へ行ってきた。その⑦

手土産は用意した。 他に何か準備することはあるのだろうか。 私がこれから行こうとしている初盆の親戚の家は、 近くて遠い。 距離的にはそれほど大したことはない。 だが、公共交通機関を利用すると片道4時間以上 かかる。 そこは山間部で交通の便がよろし…

初盆法要へ行ってきた。その④

私は初盆の親戚の家の町にお住まいの方のブログ にコメントをしてみた。 翌日、返答のコメントが載った。 「何となく紛れ込んで、そのまま泊まってしまえば良い んですよ」といった内容のコメントだった。 う~ん、そうですか。 その地域は、確かにそういう…

初盆法要へ行ってきた。その③

私が招かれているその初盆の家で話をしたことが あるのは、伯母だけである。 それも子供時代のことで○十年も前である。 その後は、冠婚葬祭で会った際に定型文のような 挨拶を交わす程度である。 頭の中でいろいろと状況をシュミレーションを試みる。 親戚な…

初盆法要へ行ってきた。その②

私が法要に招待された家は、私の伯父である当主 が今年亡くなっている。 つまり代替わりしたのだ。 今までは伯父とうまくやっていければ良かった。 伯父は普通に良い人なので特に気兼ねも要らなか った。 伯母は少々クセのある人だが悪い人ではない。 何にし…

お祭りの意義を少し考える。

当地と近隣の町では先週末から夏祭が行わ れている。 当地で奉納されるお祭りは、春祭もしくは夏 祭のみでどちらかいずれかである。 歌にもある秋祭りは無い。 もっとも自治体などが主催する市民祭りは秋 にもある。 だが、運営などにお役所仕事っぽい部分が…

出まかせで押し切ろうとする長老。

東日本大震災により、当市内でもいくつかの 町内会が春祭りを自粛・中止した。 町内会の長老が強硬に中止を主張したため である。 長老が「何がなんでも中止だ」と言いだせば、 他の年齢層は反論出来なくなってしまう。 それが、このあたりの町内会というも…

春祭は自粛か?開催か?その➁

今週末も当地の近隣の町では春祭が行われて いる。 だが、今年はその内容が少しだけ異なっている。 当地のお祭りでは朝6時、7時、正午、午後3時 頃に、それぞれ3~4発の昼花火を揚げることが 慣例である。 これは江戸時代から続く伝統なのだ。 この昼花火…

春祭は自粛か?開催か?その➀

当町内(連合)会では、春祭を開催した。 当地の市内や近隣の市の多くの町内会でも、 春祭を開催した、もしくは開催する予定である。 だが、春祭を自粛した、する予定の町内会も数 は少ないもののいくつかある。 市内の○町内会では、春祭に関連する一切の 行…

当地のお祭りと自粛風。

今年の当町内連合会のお祭りは、事前に震災 に関連した特別な告知は無かった。 特別な告知とは、お祭りの自粛についてのお 知らせである。 そうした告知が無いということは、例年通りに行 われるということである。 世間では自粛風が吹いていた。 当地やその…

お祭りの準備に参加した。その➄

やぐらの組み立ては、幟立てのような大きな 力を必要としない。 両端の柱になる棒は、それなりに重いがそれ でも3人もいれば運べる程度のものである。 次に重い梁や屋根は二人で十分運べる。 その他のパーツは小分けにされているので、 どれも軽い。 となる…

お祭りの準備に参加した。その➃

やぐら(櫓)は、お祭りのメイン会場となる通り への入口の飾りとして、立てられる。 通りは東西に続いており、その四つ角の北と 南に立てることになる。 やぐらは、鳥居の様な下をくぐる形のものであ る。 横に延びた梁の上には屋根があり、その軒下 に6個…