不二家憩希のブログ

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向谷実、マイルス・バンドとの思い出を語る。

 NHK-FM「音楽遊覧飛行~ミュージック・エキスプレス」で、
向谷実氏がマイルス・デイビス・バンドとの思い出を語った。
(以下敬称略)
 向谷は人気フュージョンバンド・カシオペアの元メンバーの
キーボード奏者である。
 カシオペアは、世界的にも評価が高く日本では想像もでき
ないほど人気がある。
 1980年代後半には、欧州のいくつものジャズ・フェステ
ィバルにも招かれ出演している。
 モントルー・ジャズ・フェスティバルやノース・シー・ジャズ・
フェスティバル等である。
 カシオペアは、そこでマイルス・デイビス・バンドとカップリン
グで出演した。
 カシオペアが先に出演し、マイルス・バンドがトリと言うパタ
ーンだけではなく、時にはカシオペアがマイルス・バンドの後
に演奏するということもあったそうだ。
 これは驚きである。
 マイルス・バンドとカップリング出演というだけでも大した
ことである。
 のみならず、マイルス・バンドの後に演奏するとは驚きで
ある。
 カシオペアは、それほど評価が高く人気もあったのだ。
 向谷は、マイルス・バンドの当時のギタリスト・ジョン・スコ
フィールドとも飲食をともにし話をしたそうだ。
 「マイルスは、シンセサイザーを知ってしまってからステ
ージでの音楽スタイルが変わってしまった。マイルスがシン
セサイザーである一音を押すと、そのキーに合わせてバン
ド全体が転調しなければならないんだよ」
 そんなことをされたらバンドも慌ててしまう。
 マイルスはどうやら、そんなドギマギしたバンドの様子を見
て楽しんでいたようだ。
 たしかにその当時のライブ音源には、そのような演奏があ
る。
 向谷は「当時のマイルスは波のある人だった」「日々真剣
白歯止めのような演奏をしていた」とのことである。
 当時のマイルスの音楽を間近で聴いていた人の言葉なの
で興味深い。