お宅に到着する。
ドアフォンを押す。
あれ?
お留守かな?
留守のようだ。
これは珍しい。
会長さん宅は今までどんな時間帯に訪問しても、どな
たかがご在宅だった。
ちょうど外出中なんだな。
まぁそういうこともあるか。
では、どうしようか?
出来たら直接手渡したかったなぁ。
重要書類と言うほどのものではないが、カッkの署名と
捺印がされた書類である。
大切に扱いたい。
といって出直すまでのことはないだろう。
郵便受けに入れていくか。
あれ?
郵便受けはどこだ?
見当たらない。
探す。
留守宅の玄関先で探しものとは、ちょっと気が引けるな。
郵便受けは私の想像を少し外れた位置にあった。
ここに入れても良いのか?
少し戸惑ったが、私は委任状をそこへ入れた。
これでまた一つの業務を終えることが出来た。
私は自転車に乗り、次の用事先へ走り出した。