私は椅子に座ると医師の方を向いた。
「少し貧血気味ですね」
あぁ、そうか。
なんとなくそんな気がしていたのだ。
大きな自覚症状があったわけではないが、(ひょっとして
貧血かも?)という場面は何度かあった。
鉄欠乏性貧血らしい。
そうか。
心当たりはあるなぁ。
私には、より常識に沿った食生活が必要なのだろう。
積極的に食べたほうが良い食品をいくつか紹介された。
今後はそれらを摂取を心がけることにしよう。
貧血の他の数値は、どうだろう?
それらはいずれも正常値だった。
医師は数値をペンで指して、ほめるような口調だった。
それだけに、貧血の数値が目立つ。
まぁ、仕方ないな。
注意事項は、以上だった。
私は、礼を言って診察室を出た。
~続く~