私は蒸かしたさつまいもをナイフで切っていた。
鍋から出したばかりで、まだ熱い。
そして、柔らかい。
こうした状態にあるさつまいもは、たこ糸で切ると
いう方法があるそうだ。
ナイフだと切っていて、いもが刃に付いて切りづら
くなるからであろうか。
たこ糸でも十分切断可能な柔らかさなのだ。
私は果物ナイフを使っていた。
スルスルと切れていく。
さつまいも縦に細長く切っていく。
一瞬、左手に嫌な感じがした。
左手の小指が切れている。
小指の第2関節の内側が1㎝ほど切れている。
大した深さではない。
だが、出血するな。
浅からず深からずといったところか。
ゆっくりと血が出てきた。
こういった時に私は、どうするのか?
私は何もしない。
血が止まるのを待つだけである。
1分ほどで血は止まった。
あぁ、実に不器用である。
普通の人はこの過程では切らないだろう。
柔らかい物を切っていたので、油断をしたというこ
ともあるだろう。
次からは気をつけたい。