道すがらお隣のKさんのご主人に会った。
白い大きなマスクをしておられる。
「花粉は大丈夫?」
Kさんは、こう尋ねてきた。
花粉?
あぁ、花粉症のことか。
Kさんは花粉症なのか。
知らなかった。
それで普段はしていない眼鏡をかけておられるの
か。
眼鏡の下の目は涙目である。
なんとも浮かない表情である。
Kさんは80歳台である。
そんな年代の方でも花粉症になるのか。
私はある一定以上の年齢になると、花粉症にはな
らないものと思っていたことがある。
単なる思い込みである。
私は今のところ花粉症にはかかったことが無い。
おそらく何かと鈍いためだと思う。
ブログには記していないが「えぇ~そんなことするの
ぉ~?!」ということを平気でやっている。
それに呆れて花粉も悪さをしないのかもしれない。
私とKさんは並んで歩いた。
Kさんのあまりのさえない表情にかける言葉も無かった。
花粉の飛来が納まるのを待つしかなさそうである。