出れば当選するだろうな、とは思っていた。
日本には何千万人ものプロレス・格闘技ファンが
隠れて生息している。
彼らは「私はプロレス・ファンだ!」と表立って言
い切ることはしない。
だが、その内心では(プロレスって結構面白いな
)と思っている。
そんな多くのプロレス・ファンにとって猪木は、特
別な存在である。
(猪木が選挙に出るんだったらいつでも投票して
やる)と思っている人が、いくらでもいる。
猪木は大量得票で当選した。
その猪木議員が当選後、早々と外国特派員協会
の記者会見に呼ばれた。
外国特派員協会は、その時々で話題の人物を呼
んで話を聞いている。
この会見は、文字通り海外からの特派員が取材者
であり海外に打電されることが多く影響力も大きい。
私は、その映像を見ていた。
その中で(へぇ~、やっぱり)と思ったことがある。
質問は日本語もしくは英語で行われる。
猪木は、英語の質問を通訳を通さずに直に理解し
て答えているのだ。
(猪木って英語がわかるのか!)
そりゃそうである。
長年、プロレス団体のトップを務め外国人選手との
交渉を行ってきたのだ。
その中にはシビアな内容も含まれるだろう。
英語は当然堪能なはずだ。
それは私も知っていた。
だが、実際に英語を即理解して応答する姿を見て、
ちょっとびっくりしてしまった。
猪木は本当に英語ができるんだ。
疑っていたわけではないが、実証されると驚いてし
まう。
猪木は馬鹿っぽいと思っておられる方もおられうか
もしれないが、決してそうではない。
猪木は自分が、「強い」「賢い」といったニュアンスの
ことは一切発言しない。
意外に卒がなく謙虚なのだ。
馬鹿な発言も多いが、教養もある。
今後の猪木の動きには注目していきたい。