不二家憩希のブログ

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フォーク版”刑事コロンボ”の誕生 その⑦

 ピーター・フォークは、元々愛煙家だった。
 それもヘビースモーカーだったらしい。
 フォークはずっと紙巻きタバコを吸っていた。
 だが”刑事コロンボ”シリーズが始まると、プラ
イベートでも葉巻を吸うようになったそうだ。
 役がプライベートにも入り込んだのか、それと
も単に葉巻が気に入ったのか。
 では、どんな葉巻を吸っていたのだろうか。
 撮影では安葉巻を吸っていても、プライベート
では高級葉巻を吸う、というスタンスも十分あり
得る。
 役は役、プライベートはプライベートである。
 しかし、フォークはインタビューで「私はどんな
安い葉巻でも喜んで吸うんですよ」と語っている。
 世界的な大スターであっても、嗜好品にゴージ
ャスさを求めない人だったようだ。
 どうやら、このあたりはコロンボ警部と同じであ
る。
 コロンボ警部が葉巻を吸うという設定は、フォ
ークが作り上げたということは以前記した。
 その葉巻を”安葉巻”にしたのもフォークのアイ
ディアだったのだろう。
 いくら有能であっても一刑事の愛用葉巻が高級
葉巻では少々不自然だからである。
 それでも米国のテレビドラマや映画には、何故
かリッチな一刑事や捜査官が登場してゴージャ
ズな暮らしをしているという作品がたまにある。
「ドラマなのだからなんでもあり」という路線の作
品である。
 だが、”刑事コロンボ”ではリアリティを大切にし、
安葉巻が採用されたのであろう。
 
 ~続く~