不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク 刑事コロンボへの日々 その43

 日本やフランスでオンタイムでの放送が見送られ
た”殺人処方箋”とは、どのようなものだったのか。
 この作品は「”刑事コロンボ”幻の第1作!」とい
うような文句が添えられて放送されることが多い。
 だが、実際にこの作品を”幻”扱いにしてしまった
のは、彼ら日仏の放送関係者である。
 自分たちでそうしておきながら、シリーズの人気
が出ると、それを逆手にとって宣伝文句にするとは、
放送局は、抜け目ないものである。
 では、この”殺人処方箋”は、どのような作品だっ
たのか。
 何回か放送されているので、ご覧になった方も多
いだろう。
 私は観て(あぁ~、これは”刑事コロンボ”とは、ち
ょっと、否、大分違うなぁ)と思った。
 まず、コロンボ警部がまるで違うのである。
 演ずるのはピーター・フォークその人なのであるが、
別人のようなのである。
 ”刑事コロンボ”では、「キャベツのような」と言われ
たヘアースタイルなのだが、この作品では綺麗に切
り揃えられており、きっちりと分け目がある。
 トレードマークのレインコートを着てはいるが、ごく普
通のもので皺も無くよれよれでもない。
 またコートを着ずに、スーツだけの時もある。
 ”刑事コロンボ”では、コートは終始着っぱなしである。
 スーツの色もいつもの茶だけでなく、グレーのスーツ
を着ているシーンがある。
 靴も”どた靴”ではなく、磨かれていて光っている。
 捜査資料を入れる立派なバッグも持っている。
 ”刑事コロンボ”では、こうした場合、資料は皺だらけ
の紙袋に入れるか、コートのポケットに入れて持ち運
んでいる。
 ”殺人処方箋”での、コロンボ警部はごく普通の身だ
しなみなのである。
 態度や話し方も違う。
 あのユーモラスでとぼけた感じはない。
 おとなしく紳士的である。
 「派手さのない地味な刑事が、地道な捜査によって
犯人を追い詰める」というだけの印象である。
 違和感があると言うところまではいかないが、明らか
に私たちが知っているお馴染みのコロンボ警部ではな
いのである。
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 ~続く~