不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク 刑事コロンボへの日々 その34

 1967年のピーター・フォークの映画出演は、
2本だった。
 そのうちの一本”Luv ラブ”は、元はヒットした
ブロードウェイ・ミュージカルで、日本でも、西城
秀樹、市村正親鳳蘭で舞台化されている。
 映画化に際し、ロケーションと配役を増やし再
構成されている。
 "luv"とは、loveを意味し、綴りをわざと間違え
ることにより、可愛らしさを出そうとする時に使わ
れる単語なのだそうだ。
 これが日本語だったら、漢字、ひらがな、カタカ
ナと表現方法を選べるが、英語にはアルファベッ
トしかないので、そういった工夫がされるのかもし
れない。
 ストーリーは、妻と別れたがっているミルト・マン
ヴィルが、偶然再会した同窓生のハリー・バーリン
に妻を押しつけようと画策する。
 そんな企てがうまくいくはずも無く、騒ぎが巻き
起こる・・・。
 作品としてはコメディ映画で、ブッラク・コメディ風
の演出が成されている。
 主役に奥さんを押しつけられるハリーにジャック・レ
モン、何とか別れたがっているミルトにフォーク、そ
の妻にイレイン・メイが演じている。
 そして、音楽を担当したのがジャズ・バリトン・サッ
クスの巨人、ジェリー・マリガンである。
 マリガンは、不世出のバリトン・サックス奏者であ
ると同時に極めて優れた作曲家であることも知られ
ている。
 その生涯で5本の映画の音楽を担当しており、Luv"
は彼の映画音楽の第2作目にあたる。
 ジェリー・マリガンの大ファンなら、押さえておきたい
一作である。
 フォークは、こざっぱりとしている。
 駄目男役のレモンと対比させるために、特に
そうしているのかもしれない。
 
 ナイアガラの滝でのジャック・レモンとイレイン・
メイ。
 駄目男振りを強調し過ぎとの批評もあったことが
よくわかるシーンである。
 
 無名時代のハリソン・フォードが出ている。
 後の大スターもこの作品では、クレジットすらさ
れていない。
 ~続く~