不二家憩希のブログ

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中日ドラゴンズにかかる地元の圧力。

 一昨日はプロ野球中日ドラゴンズの経営体質とそれがチームの監督・コーチ人事に及ぼす影響について記した。
 ドラゴンズは外部の圧力に極めて左右されや
すい球団なのである。
 財界はドラゴンズの親会社である中日新聞
紙に載せる広告のスポンサーとして力を持って
いる。
 新聞掲載の広告以外にも、折り込みチラシを
入れる企業もスポンサーである。
 折り込みチラシは新聞広告よりも新聞社に与
える経済的影響力は小さいが、それでもそうし
た企業がグループになって一人の選手や元選
手のタニマチとなって中日新聞社にものを言っ
てくれば、その声にも応えなくてはならない。
 以上はスポンサーとしての圧力であるが、圧
力はそれだけではない。
 中日新聞社の販売店は、各地域ごとで連合会
を形成している。
 その連合会で一人、もしくは複数の選手・元
選手のタニマチになる、ということもある。
「新聞社と販売店では、新聞社の方が立場上、
上位なので圧力にはならないのでは?」と思わ
れる方もおられるかもしれない。
 だが、そうではないのだ。
 各販売店連合会は、その顧客つまり読者をも
取り込んで後援会を作ってしまうのである。
 つまり、読者を人質にしているのである。
 読者一世帯ごとの力は、ごく小さくとも束にな
れば新聞社も無視はできない。
 むしろ、脅威である。
 実際、ドラゴンズでは「どうしてこの選手がい
つまでもクビにならずに現役を続けていられるの
だろう?」
「このコーチは、何故こんなに長いことコーチを
やっていられるのだろう?」というケースがよくあ
る。
 そうした不自然な場合の多くは、その背後に
販売連合会のタニマチが控えているのである。
 中日ドラゴンズが本拠地としている名古屋は
大都市で、都会といっても良い規模を持っている。
 だが、そこでは決して都会的とは言えないム
ラの論理がまかり通っている。
 ドラゴンズはその典型といっても良いだろう。
 今回の落合監督とそのコーチ陣の一斉解雇の
背景には、こうした事情があるのだ。