不二家憩希のブログ

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小林桂樹さん、ご逝去。

 
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 俳優の小林桂樹さんがお亡くなりになった。
 小林さんは芸能界でも稀な存在だった。 芸能
人の中で”数少ない本当に善い人”だった
のだ。
 芸能人はテレビや映画といった作品の中でいろ
いろな役を演じる。
 それらの役は作家らの手による創作なのである
が、観ている私達は、その役と芸能人同一視して
いまうことがある。
 そして、その”芸能人は善い人だ”と思い込んで
しまう。
 だが残念ながら芸能人は必ずしも役柄通りの人
ではないことが多い。
 これはその芸能人には罪は無い。
 彼らは、その役を見事に演じているのだから、そ
れで十分でなのである。
 プライベートにおいても善い人であれ、などという
ことは重荷でしかないかもしれない。
 しかし本人に実際会った時に「それほど善い人で
はないなぁ」と思わされることほどショックなことは
無い。
 これは単に思い込みを否定されただけなのではあ
るが、それでも確実に落胆させられる。
「広い芸能界で『裏表の無い本当に善い人』というの
は二人しかいない」という話を何ヶ所かで読んだこと
がある。
 そのうちの一人は小林桂樹さんである。
 私は「なるほど」と思った。
 こうした話は内々では知られていても表に出てくる
ことはあまり無い。
 と言うのも、ある特定の人を「善い人だ」と認定発表
すると各方面に様々な弊害が発生するからだ。
 
 小林さんは稀な人だった。
 善い人が善い人を演じていたのだ。
 それは演技ではなかったのかもしれない。