おそらく父も我が家のマッサージチェアに
対しては「なんだか物足りないなぁ」と感じ
ていたに違いない。
かと言って、買い換えるつもりは無い。
初期型とはいえマッサージチェアの限界
を知ってしまったからである。
「いやぁ、今のマッサージチェアは良いよ」と
仰られる方もおられることだろう。
確かにその通りかもしれない。
だが、やはりそこは最新型といっても機械
である。
プロのマッサージ師さんにマッサージしても
らうのとは、まるで違うのだ。
父は、まぁこれはこれで良いか、と思い、
たまにではあるが、我が家のそのマッサー
ジチェアを使っていたのだと思う。
その後、父母が亡くなり、このマッサージ
チェアの管理は私がすることとなった。
私はと言えば、そのマッサージチェアには、
殆ど関心がなかった。
それは、そのマッサージチェアが古いため
ではない。
それが最新型であってもマッサージチェアそ
のものに興味が無いのだ。
そのため、マッサージチェアは家の隅で放
ったらかし、になることになった。
邪魔は邪魔なのだが、かと言って自分で歩
き回るわけではないだけマシである。
そのまま、4年が経っていった。
~続く~