不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

マッサージチェアを運び出す。その⑦

 おそらく父も我が家のマッサージチェア
対しては「なんだか物足りないなぁ」と感じ
ていたに違いない。
 かと言って、買い換えるつもりは無い。
 初期型とはいえマッサージチェアの限界
を知ってしまったからである。
「いやぁ、今のマッサージチェアは良いよ」と
仰られる方もおられることだろう。
 確かにその通りかもしれない。
 だが、やはりそこは最新型といっても機械
である。
 プロのマッサージ師さんにマッサージしても
らうのとは、まるで違うのだ。
 父は、まぁこれはこれで良いか、と思い、
たまにではあるが、我が家のそのマッサー
ジチェアを使っていたのだと思う。
 その後、父母が亡くなり、このマッサージ
チェアの管理は私がすることとなった。
 私はと言えば、そのマッサージチェアには、
殆ど関心がなかった。
 それは、そのマッサージチェアが古いため
ではない。
 それが最新型であってもマッサージチェア
のものに興味が無いのだ。
 そのため、マッサージチェアは家の隅で放
ったらかし、になることになった。
 邪魔は邪魔なのだが、かと言って自分で歩
き回るわけではないだけマシである。
 そのまま、4年が経っていった。
 ~続く~