不二家憩希のブログ

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町内会の役員会に出た。その⑦

 来年度の区長候補者は、役員会の出席者の
多数の了承のもと町内会幹部によって選出さ
れることとなった。
 この決定に反対する人は一人もいなかった。
 どうもこれは、役員会が始まる前から決ま
っていた段取りのようだった。
 町内活動において新米の私が知らなかった
だけのようだ。
 班の代表である班長に予め候補者を選出し
ておけ、と書面で以来てはおくものの、実際
には町内会幹部で決めてしまうのである。
 これを密室における決定だ、と憤る方もひ
ょっとしたらおられるかも知れない。
 だが、これはこれで現実的で合理的な方法
なのだ。
 町内会の区長なんて、殆どの人がなりたく
はない。
 中には町内会が大好きな人や世話好きな人
もいないわけではない。
 また将来、市会議員になりたい人はその布
石として区長などの役を積極的に買って出る。
 しかし、そんな有難い人は例外中の例外で
ある。
 多くの人は町内会の役などやりたくはない。
 本当に大変なのだ。
 それだけにまたその候補者を自分達で推薦
することも憚られるのだ。
 後で恨まれて気まずくなってしまったら、
困るからだ。
 そこで、町内会では道筋として、班長を一
堂に集め町内全体の意向を聞いたという形を
とるのである。
 その上で幹部の裁定により区長候補を決定
するのである。
 つまり、この役員会は形ばかりのものでは
あるのだが、意味合いとして重要なのである。
 そして、この区長候補者は事実上の次年度
の区長でもあるのだ。

 ~続く~