不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

線の切れ目が縁の切れ目。その⑤

 その家電店は市内にある。
 我が家と馴染みだった廃業した店とは古い
付き合いがあったパナソニックの店である。
 それで我が家もその店で買うことにした。
 今あるテレビやビデオデッキもその店で買
った。
 だが、こんなことがあった。
 ある日、ビデオデッキの操作が出来なくな
ってしまったのだ。
 電源は入っているし、表示もされるのだが、
ボタンを押しても動かなくなってしまったの
だ。
 困った家族は、そのパナソニックの店に電
話をして来てもらった。
 店の主人は、リモコンを操作して元通り動
くようにしてくれた。
 機械そのものが壊れたのでなく、操作の手
順を間違えていたようだ。
 この時、その店の主人は技術料として5000円
を請求してきた。
 5000円とはちょっと高いな、とは思っ
たものの、来てもらったのでそんなものか、
と思い、その時は支払った。
 それから数ヵ月後、再びそのビデオデッキ
が動かなくなってしまった。
 こんどもまた、そのパナソニックの店の主
人に来てもらった。
 見てもらうとその時もまた機械の故障では
なく操作のミスで動作がストップしていたの
だった。
 そして、今度もまた技術料として5000円
を請求してきたのだった。
 やはり、高いなぁ、とは思ったものの言わ
れただけ支払った。 
 2回分とは言えちょろっとといじっただけ
で1万円である。
 これらはいずれも母が支払ったのだが、ど
うもわだかまりが残った。
 前の店だったら、これくらいのことだった
らタダで見てくれた。
 店が変るとサービスにも違いが出てくるの
か。
 そんなことがあったので、その店では買わ
なくなってしまったのである。
 この店には、実は他にもよろしくない疑惑
があったのだが、それは後に明らかになる。
 こうして、我が家にはお付き合いのある街
電気屋さんがなくなってしまったのだ。
 どこか修理に来てくれる街の電気屋さんを
探さなくてはならない。

 ~続く~