ラジコン・ヘリコプターの価格に驚く。

　新聞にトイザらスのおもちゃカタログが折
り込まれていた。
　早くもクリスマス商戦か。
　真冬並みの寒波が襲来しているとはいえ、
まだ11月である。
　早めに告知しておきますから、クリスマス
プレゼントは是非当店で買ってください、と
いうことなのか。
　中を見てみる。
　なるほど、男女では品揃えがまるで違う。
　女の子向けのページは背景もピンク色であ
る。　
　シルバニアファミリーは、今でも人気があ
るのか。
　動物の顔が昔と違ってきているようだ。デ
フォルメの具合が大きくなってきている。
　男の子向けの方はどうだろう。
　ラジコンのページがある。
　ラジコンは年々安くなってきているようだ。
　ヘリコプターで2499円というのが載ってい
る。
　高いものでも6999円である。
　そんなに安くて良いのか？
　私が子供の頃では考えられないような値段
になってきている。
　その頃はラジコンの飛行機は商品として存
在していなかったのではないだろうか。
　ひょっとしたら既に商品化されていたのか
もしれないが、一般にはそれほど流通してい
なかったと思う。
　それを実際に所有している子供は少なくと
も私の周辺にはいなかった。
　せいぜいテレビアニメの主人公の友達が持
っている程度だった。
　そのラジコンの飛行機を主人公がうらやま
しがって一騒動起きる、というストーリー展
開が多かった。
　ラジコンの飛行機は存在そのものが稀であ
り飛びぬけて高価だったため、私は欲しいと
いう気にもならなかった。
　それに誰も持っていなければ欲しくならな
いのものなのである。
　つまり、子供ながらに相対的価値判断の世
界に染まってしまっていたのだろう。
　
　今は、素材や電子工学などの格段の進歩に
より、ラジコン飛行機も安くなってきている。
　これはこれで素晴らしいことだと思うが、
かつての物の無い時代も少し懐かしく思い出
されてくる。
　おもちゃのカタログはノスタルジーも連れ
てくるようである。