不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

家の中でキャッシュカードを探す

 銀行に行く予定があり、キャッシュカードなどを確認
しておこうと思った。
 だが、保管されている筈の場所を探してみても見つか
らない。
 どこかにしまい込んでしまったのだ。
 日常的に利用する金融機関のキャッシュカードは、い
つでも分かる場所にしまってあるのだが、それ以外の金
融機関の関係のものは別の場所にしまっているのだ。
 しかし、しまっているというのは正確ではないかもし
れない。
 隠している、と言った方が持ち主の思惑を反映してい
る。
 私は一人暮らしのため防犯上の観点から容易に見つか
らないような所に保管している。泥棒の裏をかこうとし
ているのだ。
 これで、その保管場所を正確に記憶していれば何も問
題は無いのだが、その保管場所自体を忘れてしまうのだ。
 いつもながら、実に間抜けである。
 泥棒の心配をするよりも、秩序立っていない自分の記
憶力の方の心配をするべきである。
 しっかり隠しておいて、その隠し場所を忘れてしまう
とは、リスのようである。
 リスだったら可愛くて良いが、いい大人がうろうろと
焦りながら探し物をするというのは感心できる風景では
ない。
 私はこういうことは、今回が初めてではない。
 今度こそは、このような失態を演じないようにしよう、
と決意をするのだが、大体一晩寝るとその決意も忘れて
しまうのだ。テレビのお笑い番組を見て笑えば、一晩寝
なくとも忘れてしまうのだ。

 オーソドックスな場所に保管していれば、忘れない確
率は高くなるが、防犯上の危険性は増すのではないか?
と思っているのだ。
 このあたりが、難しい。
 凝った場所にしまえば、今回のように実際に必要な時
に探し回らなくてはならないのだ。

 要は、私の頭脳を鍛えて記憶力を増進させれば良いの
であろうが、こちらも一朝一夕ではいかない。

 私は、わずかに残った記憶をたどって行って何とか目
当てのカードを見つけ出すことが出来た。
 ほっとしつつも、いくつものお馴染みの反省点が浮上
した捜索劇であった。