不二家憩希のブログ

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窓ガラスを古新聞紙で拭いてみる

 窓ガラスが、汚くなっていたので拭くことにした。
 と言っても、道から見えて家の中でも最も開け閉め
の回数が多い大きい窓だけである。
 他の窓ガラスも十分汚れているのだが、取り敢えず
は、私の家事には付き物の「見てみぬ振り」をしてお
こう。普段から満遍なく綺麗にしておけば良いのだが、
どうも面倒なので、そのままにしている。
 取り掛かる窓ガラスは、道に面していることもあり、
砂ホコリなどで薄っすら白くなっている。
 目に見えない砂が舞い上がり、その中のしぶといも
のがガラスに付着するのであろう。糊も付けていない
のにくっ付くとは、大した根性である。
 さて、どうやって掃除しよう?
 道具を探してみると、何と窓ガラス用のスプレーが
4本もある。1本は缶入りで他は霧吹きに入った物で
ある。
 これらは、母が使っていたものであるが、どうして
こんなにあるのだろう。家中がガラス張りの現代建築
ならともかく、普通の家にはこんなにガラスクリーナ
ーは必要ないと思う。
 よく見ると、どれも使いかけである。ガラスクリー
ナーにこだわりがあったのか。ひょっとして、母はガ
ラスクリーナーマニアだったのだろうか。
 これだけクリーナーがあれば、それで拭けば良さそ
うなものなのだが、実は私は以前から試してみたい掃
除法があったのだ。
 それは、新聞紙に水を含ませて拭くというものであ
る。
 よく暮らしの知恵とかで紹介されている方法なのだ
が、我が家では一度も試したことが無い。
 汚れが良く落ちると言う話は、本当なのだろうか?
 私は、ガラスクリーナーには引き続きお休み頂いて、
古新聞紙に登場して頂くことにした。
 新聞紙を3つ折にして破る。
 それに少しだけ水を浸した。
 濡れた新聞紙と言うものは、実に頼り無いものだ。
 その拭濡れ新聞紙で拭いてみる。
 一回窓ガラスをなぞっただけで、新聞紙は真っ黒に
なった。ガラスはこれだけの黒さをまとっていたのか。
 黒と言えば最近の流行色でお洒落なイメージがある
が、こちらの黒さには、また違った説得力がある。
 掃除不足から現れる黒さには、人の日頃の怠慢さを
責めるような迫力がある。
 分かってはいるのだが、直接、日常の健康や経済に
影響を与えない物事は、どうしても後回しになってし
まうのだ。
 本当の綺麗好きはそういった愚かな打算を日々乗り
越えておられるのだろう。

 それでも古新聞紙の掃除はなかなかはかどる。
 拭いて汚れたらすぐに捨てればよいので、作業が楽
なのである。
 何度拭いても黒さが収まらなかった窓ガラスも、何
度も拭いていると次第に綺麗になってきた。
 新聞のインクに含まれる微量の油分が汚れを落とし、
またコーティングの役割を果たす、というのは本当な
のだろう。
 枠もレールも拭いた。どこもガラス同様真っ黒だっ
たが、しつこく拭いているとそこも綺麗になっていっ
た。

 この古新聞の活用法は、なかなか良いものであるこ
とが分かった。
 また次回も、この方法でガラス掃除をしようと思う。
 だが、その次回というのがいつになるのか、そのあ
たりが私には自信が無い。