不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

歴史ウォーキング大会と遭遇する

 いつものスーパーで日曜日の特売があるので、朝9時5
5分頃、自転車で家を出た。
 少し行くと、工事現場でもないのに交通整理の警備員さ
んが立っている。しかも今日は日曜日なので工事はお休み
の筈だ。
 その先にある城跡では、横長のテントが張ってありその
下では椅子に座ったおじさんたちが見える。城跡で一体何
が行われているのだろうか。
 スタンプラリー・チェックポイントと書かれた白い看板
がテントの横に建ててある。
 そうか、今日は地元活性化運動の一環として、町内の歴
史関連施設を巡るウオーキング大会や記念講演会が行われ
るのだ。歴史関連施設といっても、寺や神社が主なのだが、
色々と歴史と関連付けて一まとめにして、町の活性化に活
用しようとしているのである。
 新しく、歴史○○館とかいう箱物を建てて莫大な税金を
使うよりも、今あるものを上手に使った方が利口である。
 この地域の人は皆賢い。

 交通整理の警備員さんは、要所要所に配置され、歩く方
向を参加者に教えている。と言うことは、それだけ人件費
も掛かっているということである。主催者側の真剣さが伺
える。人件費で人の真剣さを測るとははしたないとは思う
が、それが際立っていればそう判断してしまっても仕方な
かろう。
 それにしても、沢山の人が歩いている。
 この町には、こんなに人が住んでいたのか、と言うほど
である。ひょっとしたら、他所からも参加者があるのかも
しれない。
 皆さんの歩きぶりも軽快で楽しそうである。
 幸い天気も陽気も良い。
 連休の中日とあれば、足取りも軽くなる。
 一人の人もあれば、2~3人連れもいる。年齢層も青年
層から高齢者まで多様である。
 じゃぁ、お前も参加すれば良いのでは?と言われそうだ
が、私は中高生の頃に地元の歴史は十分勉強したので、改
めて学ぼうという気持ちは無い。
 それに今日の私にとっては、歴史的施設よりもスーパー
の特売品の方が大切なのだ。何とか売り切れる前にお店に
着かなければならない。

 当地には歴史の大事件が起きた現場はないのだが、その
事件に関わる歴史的人物が多く足跡を残した地ではある。
 足跡を残したと言えば聞こえは良いが、要は通過して行
った地なのである。
 それでも、いくつかの地は遠くからも人が訪れたりして
いる。

 地域の歴史と言うものは、多くの人が共有しているもの
なので、それを利用して地域を活性化しようというアイデ
ィアは、悪くないと思う。

 私は、ウォーキング大会の沢山の参加者とは反対方向に
自転車を走らせて、いつものスーパーへ向かった。