不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

いまだにいるミンミンゼミ

 昨日、隣の市でミンミンゼミが鳴いていた。
 当地では、このセミの声は殆ど聞かない。
 関東地方では、ごく一般的なセミらしいのだが、こ
のあたりでは珍しい存在である。
 関東地方から当地まで飛来してきたのであろうか。
 セミなので飛んできたということも考えられるのだが、
セミは昆虫としては、異例なほど飛行が苦手である。
 直線的に飛んでは、壁や電柱にぶつかったりしている。
 とてもではないが、長距離飛行が得意とは思えない。
 何しろあの体形である。
 大きく太ったボデイに不釣合いなほど薄い羽根では、
飛ぶのが不得手でも仕方があるまい。
 まるでサンダーバード2号のようである。
 サンダーバード2号は国際救助隊の花形航空機なので
当然飛べるのだが、理論上はあの機体にあんなに小さな
主翼では飛行は無理らしい。
 だが、そこはSFテレビ映画の良いところで、サンダー
バード2号は理論を超越した飛行を見せてくれている。 
 セミの飛行能力はせいぜい10m単位ではなかろうか。
 私が聞いたミンミンゼミは、何代にもわたって関東か
ら少しずつ生態地域を移動してきたのかもしれない。
 
 それにしても、9月24日にもなっているのにミンミ
ンゼミが鳴いているとは、ちょっとおかしな感じである。
 9月のこの時期になってもまだ暑いので、来年羽化す
る予定のセミが間違えて出てきてしまったのだろうか。

 終わったと思っていた今年のセミの声を再び聞いて、
嬉しいような心配なような気分になった。
 これも温暖化のせいなのか、それとも季節が読めない
セミが1匹だけいた、というだけの話なのか。

 自然の不可解さには、果てがないように思われる。
 自然の征服などと言うことは、永遠にありえないこと
ではなかろうか。