不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

通夜に行く。

 町内の方の訃報を知ったのだが、私は故人とは直接面識
はない。ご家族ともない。
 だが、昨年の父母の葬儀の時に香典を頂いているかもし
れないので、調べてみる。
 頂いている。となると、今回はこちらが伺う番である。
 しかし、葬儀に行くのは気が進まないので、通夜だけに
参加することにした。
 葬儀所は、メルボルンではなくベルホールである。
 GoogleのMAPで調べてみる。こんな時、この機能は実に便
利である。
 あー、たまに通るところにある、あそこか。
 ついでに、ホームページもあるかもしれないので、それも
検索してみる。
 あるある。
 おや、ここはS学会系の葬儀所ではないか。
 
 私はS学会は好きではないし、出来ることなら関わりたくな
い。
 嫌だなぁ、どうしよう。
 いろいろ考えてみたが、子供みたいに嫌だとか言っていて
は、駄目なので割り切って参加することにした。
 通夜なので、そんなに長い時間拘束されるものではないだ
ろう。

 開式が7時からなので、6時15分に家を自転車で出発し
た。
 この時間はまだ真っ暗でもない。のんびり走るにはよい時
間である。
 15分ほどで到着。
 S学会系の通夜に参列するのは初めてである。
 嫌々ながらも好奇心はある。
 会場に入って受付へ行く。
 香典を渡すと一枚の大き目のカードを渡された。
 氏名、住所、電話番号、郵便番号、故人または喪主との関
係などを書いてくれ、とのことである。
 葬儀所で、こんな風に細かくプロフィールを書くのは初め
てである。
 見ると、他の受付の人が記入済みのカードを香典にホッチ
キスで留めている。なるほど、これは良いアイディアかもし
れない。
 
 一般席の後ろから2番目に座った。
 携帯電話に対する注意のアナウンスが数分おきに入った後、
式は始まった。
「では、ご導師様の入場です」
 あれ?S学会では、坊さんは呼ばないのでは?
 坊さんは、普通に式を始めた。
 ただし、その内容はお題目が中心である。
 これは、S学会ではないのかな?
 しかし、題目とお経を唱えるところでは、多数の参列者が
声をそろえて唱和している。
 町内からの参列者は、よく知らないので黙っている。
 
 これは、どういうことなのか?
 ひょっとしたら、これはN正宗なのか?
 これだけ声が揃うのは、そうではなかろうか。
 
 よく分からないし、詳しく知りたくもないので詮索をする
のはやめた。
 
 帰りに、通夜用のお菓子とお茶のセットも頂いた。

 外は、もう真っ暗だった。

 帰りもまたゆっくりと自転車を走らせ、家に向かった。