不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

新しい理容店に行ってみた。

 髪がだいぶ伸びてきたので、床屋さんに行くことにした。
 私が最近行っているのは、低料金の店である。
 それ以前は、普通の料金の店に行っていたのだが、試しに行っ
てみたら、十分満足できる仕上がりだったので、それ以来、こう
いう低料金の店にしか行かなくなってしまった。
 どうしても、価格が私を支配してしまっているようだ。

 この低料金の理髪店というのは、県下の理容組合に所属してお
らず、各店で自由に料金設定出来るのである。
 以前は、組合に入っていない理容店は、当地にはごく少なかっ
たのだが、最近はかなり増えてきている。これらの店は、その多
くがチェーン展開をしており、近隣の市町の駅前や繁華街などに
も店を構えている。
 市内には、三つの非組合加盟店がある。
 一つ目のA店は、10店舗以上も展開している店で、広告活動
も盛んな店である。料金は1050円。内装は美容院風で、低料
金を感じさせないちょっと洒落た感じになっている。
 店に入ると、まず機械により洗髪が施される。椅子を仰向けに
し、頭を機械に入れ、強力なシャワーによって洗うというものだ。
 これは、とても気持ちが良い。
 その後、カット。顔剃りはない。
 帰るときに、料金を支払う。
 私は、前回までは、この店で切ってもらっていた。
 二つ目のB店は、私はまだ行ったことがない。料金は千五百円。
 高い分だけ、サービスの内容が異なるかどうかは、知らない。
 この店は、この一店舗のみの営業である。
 私が、今日行ったのは、最近開店したC店である。
 隣の町ですでに4店舗が営業しているチェーン店のひとつであ
る。
 ここの料金は1000円。
 ここに入るのは、今日が初めてである。
 入ってまず、自販機でカット券を買う、というシステムになっ
ている。まるで、食堂である。だが、こうすることにより、人件
費の大幅な削減が図れる。世の中なんでも人件費削減である。

 私が、入店した時には、他にお客さんはいなかった。
 おっ、出迎えてくれた店長らしき人の顔には、見覚えがあるぞ。
以前、A店で働いていた人ではないか。
 スカウトされてこの店の店長になったのか?前の店にいた時よ
りも、元気があるように見える。前の店では、ちょっと疲れた感
じだったのに、今は溌剌とした様子だ。
 この店は、洗髪はない。いきなりカットをする。
 そして面白いのは、最後に掃除機のホースのようなもので、頭
に残った髪の切りカスを吸い取ってくれるのである。
 ホースの先は、欧米の家のように壁に差し込むようになってい
る。これはなかなか良い。気持ちも良い。
 A店では、先に洗髪をするので、終わった後、残った毛で首筋あ
たりが、チクチク痛かったのだが、ここでは、その心配もない。
 終わった後、店長らしきその人が、ポイントカードをくれた。
理容店でポイントカードをもらうのは、初めてだ。
 平日はスタンプ2個、土日祝日はスタンプ一個を押してくれて、
20個たまると、一回カット料金がサービスになる、というもの
だ。
 これは、平日に10回行けば、カード一枚で10%引きという
ことになる。こうしたポイントカードの多くが、5%引きなのだが、
ここは、なかなか気前が良い。
 私がカットしてもらっている間に、他にも4人、お客が来ていた。
 どうやら、繁盛しているようだ。
 価格に弱いのは、私だけではなさそうだ。
 私は、ポイントカードをしまいながら、店を出た。
 外は、少し汗ばむほどの陽気である。
 私は、涼しくなった頭で、次の用事先に向かった。