不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

橘家圓歌を聴いた。

 夜中に目が冷めたのでラジオをいれた。
 ちょうどNHKラジオ深夜便1時台の開始だった。
 この日の1時台は「話芸100選・名人芸を味わう」で、
三代目橘家圓歌師匠が特集された。
 演目は「西行」と「浪曲社長」だった。
 最高に面白い。
 自在にテンポを操ることにより、特有のスピード感
が生まれている。
 話芸の極みと言えよう。
 噺の中で時折憎まれ口風に解説を入れるのだが、
これがまた面白い。
 噺の前後には弟子の二代目立花家橘之助が解説
を担当した。
 ちなみに橘之助は女性で三味線漫談家である。
 橘之助がまだ弟子入りしたての頃、圓歌師匠の公
演についていった。
 圓歌師匠は橘之助を舞台に立たせ「なんでもいい
から、やれ。受けなくてもどうなっても俺が後で面倒
を見るから」
 そう言って弟子を舞台に送り出していたそうだ。
 全然受けなくて場が白けても心配するな。
 俺が口座に上がれば、どっと受けるから、という自
信があってこその言葉である。
 圓歌師匠は面白い。
 深夜に楽しい時間を過ごすことが出来た。
 私が最も好きな落語家の一人である。