さて当地の水瓶であるダムの現在の貯水率は99.
4%である。
今の時期にこれだけあれば、冬季の雨不足にも十分
対応できるであろう。
万全といえる貯水量である。
貯水量がこれまでになったのは、やはり先月の2個の
台風による。
同じ週に長雨も何度も降ったのだが、いずれも小雨だ
った。
あれでは、貯水量は2~3%しか増えない。
このままでは冬に水不足が、と危惧されていた。
貯水率は54%だった。
そこから2週続けての台風により、貯水量はほぼ2倍と
なった。
当地は台風が運んでくる雨を予め計算に入れているか
のようである。
当地は毎年のように「ダムの貯水量が足りない」とささ
やかれると台風が来る、というパターンを繰り返している。
ギリギリのところで台風の雨に助けられているのだ。
こうしたことに慣れているため、当地では渇水対策は殆
ど練られていないものと思われる。
住民にも緊張感がない。
「あぁ~そのうち台風が来るよ」と言ったりする。
そして、本当に台風が来る。
台風銀座の当地ならではの呑気な姿勢である。
かくいう私もほぼそうした人たちと同じ感覚を持っている。
台風の明暗両方を味わえる場所と言えよう。