玄関には奥さんと子どもたちが出てこられた。
子供は4人もいる。
KAさんの子供は二人のはずである。
親戚の子供が遊びに来ているようだ。
4人共未就学児である。
世話をしている奥さんは大忙しのようだ。
寄付金の話をすると、了解してくれた。
この寄付金集めは毎年行われていることなので、事情
はよくわかっていることなのだ。
封筒を渡すと、奥さんは奥に引っ込まれる。
その後を追って、子供たちもいなくなった。
あんな風に一日中追い掛け回されるのか。
大変である。
戻ってこられて封筒を受け取る。
子どもたちが「バイバ~イ」と手を振る。
私も応じる。
私は庭から道へ出る。
背後から子供の声がする。
KAさんの長男が、追いかけてきて庭の端で手を振っ
ている。
この子は愛想が良いな。
遠くに住んでいるわけでもないのに、念のいったご挨
拶である。
私は思い切り手を振って別れた。
~続く~