不二家憩希のブログ

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熊野神社に参拝。 その②

 この熊野神社は当町内連合会一帯を支配するお殿様が
深く信仰していた。
 後にこのお殿様は、ある有力藩の大名にまで出世した。
 小さな町のお殿様から藩大名にまで出世したのである。
 大出世である。
 その大名家は幕末まで善政を布いた。
 この神社には、大名である子孫が一対の灯篭を寄進して
おり、今日でも見ることができる。
 境内にはその子孫の大名が植樹した木もある。
 江戸時代に植えられたその木は今や大樹となっている。
 この神社は出世のご利益があると言えよう。
 「出世のご利益がある!」と言って告知すれば参拝者も増
えるであろう。
 だが、地元ではそうした企画を打ち出そうという思惑は無
いようだ。
 もったいない。
 特に話題にならず、周囲に道もないためか、地域住民に
すら知られていない。
 参拝者は少ないようだ。
 境内には枯れ葉が積もっている。
 掃除がされていないわけではないが、行き届いてもいな
いといった様子である。
 汚くはない。
 しかし、さっぱりとした神社らしさは殆ど無い。
 駐在している人はおらず無人である。
 
 ~続く~