昨年10月、今年の3月と私は体調不良に陥った。
この2度の体調不良は、私にとってとても大きな出来事
であった。
私は、それまで体調不良とは無縁の人生を送ってきた。
20代の頃までは、風邪をひくこともあった。
それも年に一回程度である。
それも一日寝て過ごすと治った。
30代に入ると、風邪もひかなくなった。
もう何年も風邪をひいていない。
発熱もない。
私は、極めて貧弱な体格であるが病気にはかからない、
という人間だった。
それが、崩れてしまった。
この経験により、私は病人の気持ちが少しは理解できる
ようになったのではないかと思う。
それまでは、病人の気持ちはほとんどわからなかった。
体験が無いのでわかりようがない。
推測しようにも痛みや辛さがわからない。
励ましの言葉をかけたとしても、心がこもっていなかった
のではなかろうか。
今では、少しではあるが理解できるようになったと思う。
僅かながらの進歩である。