不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

お祭りの裏方で。その①

 私が幟立てから帰宅してから程なく、空は雲が増
え始めた。
 灰色の雲ばかりとなり、いつでも降りそうな気配に
なった。
 そして11時過ぎには霧雨が降り始めた。
 あぁ~、やっぱり今年もか。
 当地のお祭りは雨がお約束である。
 雨は霧雨のままで1時間ほど降り、止んだ。
 午後は曇り空が優勢で、時折隙間に青空が見えた
 雨は未明ごろから再び降り始めた。
 小雨である。
 よく日曜日は、本祭である。 
 昨夜から雨は同じ調子で降り続いている。
 小雨なので、まだましな方である。
 土砂降りだったり、台風並に風が吹いたりというのが、
例年の当地のお祭りの天候である。
 11時、電話がかかってきた。
 「町内のINですが」
 INさんか。
 今年のお祭りで私が属するグループのリーダーである。
 「今日の1時、集会所に集合、わかっていますか?」
 おぉ。念押しの電話かぁ。
 「忘れてました!」とか言ってすっとぼけてサボるのを
予め阻止する策である。
 一度役を引き受けると了承したのなら、後は逃さないぞ、
という意思表示でもある。
 INさんは、祭典長の指示で電話をグループのメンバーの
一軒一軒にかけておられるのだろう。
 「はい、わかっています!」
 私は出来るだけ爽やかにそう応えた。
 内心とは、真反対である。
 これも忍法・世渡りの術である。
 
 ~続く~