「滑舌が悪い」という言葉が世間ではよく使われ
ている。
テレビ、ラジオ、ネット等で普通に使われている。
「滑舌」は「かつぜつ」と読む。
意味は「舌をなめらかにして、発音をはっきりさせ
る」である。
私は、今回このブログ記事を記すに辺り、改めて
漢字を確認した。
パソコンで「かつぜつ」を変換する。
だが、「滑舌」とは出てこない。
私のパソコンでは「勝つぜ津」となる。
何だそりゃぁ~。
おそらく、この記事をお読みの方の多くのパソコン
でも同様だと思われる。
どうしてそうなるのか?
パソコンの日本語変換ソフトは、市販の辞書を元
に作られている。
意外にも「滑舌」という言葉は、辞書に100%載っ
ている単語ではない。
載っている辞書とそうでない辞書があるのだ。
なぜ載っていない辞書があるのか?
これには二つほど理由があるようだ。
「滑舌」という言葉は、世間一般に使われ始めたの
がわりと最近ということ、これが一つ目である。
新語は載りづらい。
否、正しく言うと新語ではないが使用される範囲が
限定的だった。
では、どこで使われていた言葉なのか。
それは放送業界である。
「滑舌」は放送業界の業界用語だったのだ。
業界用語といった特殊な言葉は、辞書には乗らない
ことが殆どである。
これが、二つ目の理由である。
また、元々狭い世界での業界用語なので、学術的に
も研究されていない。
これでは、辞書には載らないし、パソコンソフトにも組
み込まれない。
そんな「滑舌」という言葉について、明日も記していきたい。