不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

物干し竿カバーを取り替えた。その⑥

 もう一本の物干し竿は、今は使われていない。
 自転車置き場の屋根の下に横に掛けられている。
 いつでも使える状態にある。
 だが、独り暮らしでは物干し竿は何本もいらない。
 その物干し竿は、わが家に来てからもう何十年にも
なる。
 アルミなどの金属製ではない。
 竹の物干し竿である。
 私が子供の頃からわが家にあった。
 わが家の家財道具の中でも最古参の部類に入るだ
ろう。
 これにもカバーがかけられている。
 薄い水色のカバーである。
 たしかこのカバーは行商に来た人から買ったものだ
ったはずだ。
 物干し竿カバーが世に出始めの頃のものだったと聞
いている。
 私は子供で母が物干し竿にカバーをかぶせて熱湯を
かけているのを横で見ていた記憶がある。
 ぶかぶかだったカバーが熱湯により瞬時に縮んで密
着する様子がとても面白かった。
 この物干し竿が家族の洗濯物を毎日背負って干し乾
かしてきたのだ。
 使ってはいないが、まだ使える品ということで新しい
カバーを付けることにした。
 そのためのカバーも用意してある。
 一応準備だけはしてあるのだ。
 ただ、取りかかりが遅いのである。
 
 ~続く~