電力を出来るだけ環境に負荷をかけないで確保す
るということは全人類的なテーマである。
世界中で多くの人達がこのテーマに取り組んでいる。
ドイツ・ハンブルグの国際建築見本市では、藻を使
った発電装置を備えたアパートが展示されている。
これは15室のアパート「BIQ」で日が当たる南面には
藻が入った長方形のガラスパネルが設置されている。
パネルには水と栄養分が絶え間なく流れ、藻の成長
を促進させる。
繁殖して増えた藻を建物内で発酵させる。
そこで生成されたバイオガスで発電機を回し消費電力
の一部を賄う、という狙いである。
藻で発電、ということである。
藻は成長が速く、栄養分や栽培スペースも少なくて済
む。
こうした点により藻は再生可能エネルギー源として優れ
ている。
世界中で藻を使ったエネルギー獲得の試みは長年にわ
たって続けられている。
現時点では、このアパートは試作品で実用化にはまだ
遠いと思われる。
得られる電力は、生活に必要な消費電力の一部とされ
る。
だが、こうした試みから実用化への道は開かれていく。
太陽電池にも勝る発電量が確保されるようになるかもし
れない。