当連載ではピーター・フォークのちょっと変わって
いると思われる一面を紹介してきた。
フォークは変わってはいるが、嫌な人ではないと
思う。
変と嫌は違う。
ハリウッド映画にも出演したことがある俳優のシ
ョー・コスギはこう記している。
「ハリウッドのスター俳優は、はっきり二つの種類
に分けられる。映画での役と同様、実生活でも善
良な人と、その正反対で知ってガッカリする様な素
顔
の人にである」
ショー・コスギによれば、この割合はほぼ半々だそ
うだ。
なるほど、そうかもしれない。
コスギは、ハリウッドでは少数派である東洋人とし
てスターたちと接してきた。
少数派の人にどう応対するかによって、その人の
隠された姿勢が明らかになることは多い。
少しでも大柄な性格を持っている人は、それがつ
い表に出てしまう。
逆に何かと労りの気持ちがある人は、優しい態度
をとるだろう。
フォークは、人気が出てから糟糠の妻と別れてしま
ったこと以外は、特に醜聞がささやかれたことはない。
おかしな評判がたったこともない。
私はフォークに直接会ったことがないので、推測す
ることしか出来ないが、フォークは基本的には好人物
だったと私は思っている。
～続く～
