不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク~コロンボ以上に変わった男。その⑰

 ピーター・フォークは、過去の活動によりCIAから
シャットアウトされてしまった。
 だが、これでへこたれないのがフォークである。
 フォークは、この後、米国政府予算管理局に就職
しているのである。
 同じ国の機関でありながら、CIAには断られたの
に予算管理局ならOKなのか。
 予算管理局の身元チェックはいい加減なものだっ
たのか。
 もっとも、フォークの共産党員としての活動は大し
たものではなかったのかもしれない。
 調べればすぐに名前があがるような大物党員であ
ったなら、予算管理局でもチェックできたであろう。
 フォークが20代の1950年代に米国人で共産党
であるということは、=超危険人物を意味する。
 当時の米国人なら、仮に内心で社会主義にシンパ
シーを持っていたとしても、共産党員になろうとまで
は考えないのが普通である。
 それを実行に移してしまったのであるから、フォー
クも大胆不敵というか、怖いもの知らずである。
 あるいは、世間知らずと言っても良いかもしれない。
 そうした過去が判明してしまっていたら、予算管理
にも入れていなかったものと思われる。
 おそらくフォークは20代のほんの数年間だけ、共産
に入っていただけなのでは、と私は推測している。
 また、CIAや予算管理局に入ろうとした頃には、す
でに共産党から転向していたものと思われる。
 いくらちょっと鈍いところもあるフォークであっても、
「これはまずいな」と気がついたのであろう。
 フォークにとっての共産党員時代は、「若き日の過
ちの一つ」くらいのものだったのだろう。
 まぁ、過ぎてしまったことだから、ということなのだ
ろう。
 葉巻のインタビューで、つい告白したのも嫌な思い
出が絡んでいなかったからではないかと思われる。
 否、案外良い思い出だったのかもしれない。
 
 ~続く~