”刑事コロンボ”の原作者コンビリンク&レヴィン
ソンは、1作目から4作目の脚本を手がけた後、こ
の作品の脚本家のポジションを他の作家たちに譲って
いる。
そして、自らは原作者として作品のプロデューサ
ー的立場についた。
彼らは何故そのようなことをしたのだろうか。
これは自分たちだけで書いていると、いずれ作
品の質が落ちてしまうことを懸念してのことだと思
われる。
そうなる前に、当時の気鋭の作家たちに書かせ、
自分たちは作品設定のチェックと助言などをするこ
とに専念したのであろう。
では、そもそも、どうしてそのようなことが可能だっ
たのだろうか。
何より脚本を書かねば彼らにはギャラが入ってこな
いはずである。
また、最初期の4作を書いただけで原作者として
認知されるのだろうか。
そこは米国である。
脚本にも当然著作権が認められている。
その上、リンク&レヴィンソンは”刑事コロンボ”のか
なり細かい設定まで権利の網で覆っている。
部を思わせる扮装を同時に使えないようにしてあるのだ。
警部を名乗ってドラマはもちろん、商用利用はリンク&
レヴィンソンら許可無くしては勝手には出来ないように
してあるのだ。
仮に、使用許可がおりても、かなりの高額の使用料
金が発生する。
えぇ~、なんだそりゃ~と思われるかもしれないが、
彼らは用心深く抜け目がないのである。
そんなことあるのかぁ~?、という方もおられるかもし
れない。
明日は、同様の規制がかかっている作品をご紹介す
ることにする。
これもかなり有名な作品なので、なるほどと思われる
かもしれない。
1995年にトヨタ・カローラのCMに登場したピーター・
フォーク。
見れば「あっ刑事コロンボだ」とわかるのだが、CM
一切出てこない。
雑誌の広告にも、「コロンボ」の表記は一切なかった。
それでもピーター・フォーク本人が出演しているので、
ギリギリここまで許されているのだろうが、他の俳優だ
ったら、この扮装でこのアクションすらNGだったものと思
われる。
※この”刑事コロンボ”における細かい法的内容につい
ては、私もよく知らないのでご存じの方は是非お知らせ
頂きたいと思っています。
~続く~