不二家憩希のブログ

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ピーター・フォーク氏ご逝去に寄せて その27

 ピーター・フォークの1959年には、映画”The
Bloody Brood"の他に、テレビドラマ3本に出演
している。
 そのうちの1本”ニューヨーク・コンフィデンシャ
ル”は、米国で制作されたクライム・ドラマである。
 クライム・ドラマとは、直訳すれば”犯罪ドラマ”
となる。
 これは文字通り、犯罪がテーマになっており、
犯罪の発生とその解決を描いている。
 主人公は、捜査関係者が多く、警察官、私服刑
事、FBI捜査官といった警察関係者、私立探偵、
素人探偵、たまたま事件に巻き込まれてしまった
市民、タイムマシンで未来からやって来た未来警
察というのもある。
 新聞記者やジャーナリストが事件を追うというも
のある。
 被害者が主人公で、被害者の立場でドラマが展
開する作品もある。
 こちらは、単発ドラマが多く連続ドラマにはなりに
くいが、中には”逃亡者”のように大ヒット作品もある。
 犯罪者や悪党が主人公のピカレスクものもあるが、
こちらも少数派である。
 やはり、公共の電波を用い、影響力が大きいテレ
ビにおいて犯罪者が主役という作品は、公序良俗
に反する恐れがあるということになるのだろう。
 さてフォークが出演した”ニューヨーク・コンフィデン
シャル”は、39回続いた白黒の1話30分の犯罪ドラ
マだった。
 この頃は、30分ドラマが実に多かったのだ。
 主人公はニューヨークの新聞のコラムニスト・リー・
コクランだった。
 コクランを演じたリー・トレーシーは1898年生まれ
のベテラン俳優で、放送当時は61歳になる。
 この年齢だと、犯人を追っかけて格闘するという内
容は考えにくい。
 主人公が地道に犯罪を掘り下げていき、解決に
到達するという内容であったものと推測される。
 このドラマ・シリーズは、米国で制作されたのだが、
実際に放送されたのは英国ロンドンのローカル・テ
レビ局のみだった。
 そのため記録が殆ど残っていない。
 フォークの出演作品の中でも幻の一作といえる。
 
 ~続く~