不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

班長の仕事で一番大変なことは?その③

「訃報の伝達の何が大変なんだ?案内の書か
れた紙を各戸に配るだけではないか」
と思われるかもしれない。
 それはその通りである。
 作業上、複雑なことは何も無い。
 簡単と言えば簡単である。
 しかし、私にとっては、そうでもないのだ。
 何しろ用件が訃報である。
 一体どんな態度で伝えれば良いのだろうか?
と考えてしまうのだ。
「どうも!訃報です!」と元気良く、爽やか
な態度はまずいだろう。
 かと言って、うつむき加減でどんよりとし
た姿勢もよろしくないと思う。
 淡々と事務的にこなすのも冷たいような気
もする。
 どういう態度が好ましいのだろうか?
 悩んでしまう要因は、その故人と私の関係
性の希薄さにもある。
 故人と私は同じ町内会に所属している、と
いうだけで直接の面識が無い場合が多々ある。
 まして私のような新米町内会員は、知って
いる人の方が少ない。
 世帯名や大体の家の位置だけ知っていれば
マシな方で、その人についてまるで知らない、
という事も多いのだ。
 しかし、私のご近所さんである班内の方々
はそうでもなかったりする。
 故人と長いお付き合いがあったりする方も
おられる。
 そんな方にとっては、訃報は大ニュースで
あり悲報である。
 逆にその方について何も知らないという方
もおられる。
 そのような方にとっては、訃報と言えども
それはただのお知らせである。
 私はそうした配布先の人間関係まではよく
知らない。
 したがって、どのようなスタンスで訃報を
伝えたらよいのか、迷ってしまうのである。

 ~続く~