ほどなくして現場に着いた。
自転車を停める。
さて、どうなっているか?
あれ?
雑草が少ない。
思っていた以上に少ない。
事前想定の10%ほどだ。
昨年までの灌木の生き残りが4~5本枝だけで立っている。
葉は付いていない。
枝を折ると黄緑色の断面が出た。
生きてはいるが、葉を出すまでの生命力はないようだ。
小さな一年草の雑草は少し生えている。
だが、それらも丈は低く、大した数ではない。
おぉ、こんな年は初めてだ。
私の祈りが天に通じたのか?
私は各所の神前において「雑草が生えませんように」と祈っている。
(なんだそれは?)と思われるかもしれない。
雑草は厄介な存在であり、災難、障害物である。
自然現象である。
であれば神に祈るしか無い。
私は雑草に除草剤の噴霧を始めた。
例年を大きく下回る時間で作業は終わった。
除草剤は大分残った。
例年の4分の1以下で余裕で散布できた。
詰め替えのために一旦帰宅もせずに済んだ。
ここまでスムーズにコトが運ぶとは思ってもみなかった。
この6月から10月まで気を揉んでいたのが愚かに思える。
そして私は気分良く家に戻った。
~続く~