三役であったが、ただ黙っているわけではなかった。
会長さんは、問題の発言をした人物を既に特定し面
会をしている。
そして厳重に抗議と注意をしたそうだ。
通常、町内会ではよほどのことがない限り抗議や注
意といった行為を行わない。
建前上、町内会は力の上下関係が無い組織である
からである。
しかし、住民の総意に基づく場合は例外である。
厳重注意は、効力がある。
法的な力ではなく、心理的な力である。
こうした抗議や注意が、必要時に常に発動されるか
と言えばそうでもない。
その時の町内三役の考え方にもよる。
「波風を立てたくない何事も穏便に」という三役の年
度には、行われないことが多い。
二九年度の会長さんは強気の姿勢を取り続けること
ができる人である。
社会的地位が高い人で当町内には、同じような人は
他にいない。
自信に満ち溢れた人なので、注意をして仮に逆ギレ
されても十分対処できる人である。
実に会長さんは大変である。
時にはマナーに欠ける人と戦わなければならないの
だ。
やりたくない人が多いのももっともである。
~続く~