使い回していたナメクジ駆除剤を、またこの数
日置いている。
だが、何だか数が減っている。
数えてみると、10粒しかない。
10粒!
最初は20粒だったはずなのに、半分に減って
いる。
これはどうしたことか。
気化してしまったのか?
そんなはずはない。
この駆除剤の粒は、一粒5㎜ほどのペレット状
の固体である。
となると、どうしてなくなっているのか?
おそらく、ダンゴムシかアリが強奪していったの
だろう。
奴らが運ぼうとしているのを制止したことがある
のだ。
ダンゴムシは、まるでフンコロガシのように粒を
押していこうとしていた。
アリは御神輿運搬である。
それにしても、この駆除剤のどこがそんなに奴ら
を惹きつけるのだろうか。
奴らはこの駆除剤に対して抵抗はないのだろうか?
ナメクジの場合は舐めると絶命してしまうのだ。
そう言えば、アリ駆除剤の時もアリは極小粒であ
る駆除剤をせっせと運んでいた。
その駆除剤が、己達一族を殲滅させるとも知らずに、
である。
哀れな奴らである。
ダンゴムシとアリがナメクジ駆除剤を拡散し、その
周辺に生き残っているナメクジも成敗してくれること
を望むばかりである。