我が家の周辺に出没した猿の当時の足取り
の情報を入手した。
その日、我が家の2軒隣のTSさんの奥さんが
自宅の2階のベランダ沿いの窓から外を見ていた。
TSさんは、昨年、県護国神社の50円~100円
すると、突然、猿がベランダに姿を現したのだ。
これに驚いた奥さんは、家を飛び出した。
そして、猿を追いかけ始めた。
猿はTSさんのお宅のベランダからそのお隣のK
さんのお宅のベランダにジャンプした。
隣り合いで大した距離はない。
猿にとってはそれくらい朝飯前なのだろう。
猿はやすやすとベランダに移った。
人間だとこうしたことはジャッキー・チェンくらいし
か出来ないかもしれない。
普通の人間はそんなことは必要ないのでやらな
いだろうが、まず不可能だろう。
助走があれば飛び越すことも出来なくはないだろう。
だが、ベランダの上で助走をつけてジャンプするな
んてルパン三世くらいのものである。
そして猿はKさんのお宅から我が家のベランダに
飛び移ったそうだ。
我が家のベランダはただの通過点で、次にお隣の
Nさん宅のベランダに移った。
猿は次から次へとベランダ伝いに移動したのだ。
なるほど、ベランダ伝いの方が屋根伝いよりも楽か
もしれない。
その後、猿はNさん宅のベランダを数歩で飛び越す
と、姿が見えなくなったそうだ。
その間、TSさんは大声で「ぎゃぁ~、あっちへ行った!」
「今度はあっちだぁ~」と大騒ぎしていた。
TSさんは見かけを気にする割りに、こうしたはしたな
さには気が回らないようだ。
それに猿に対して大声を出すのは逆効果で、場合に
よっては襲われる可能性もある。
無知は無謀な行為を導き出すことがあるのだ。
どちらにしろ還暦過ぎのおばさんが大声で叫んでい
れば、猿も驚いたのだろう。
「こんなやかましいところにはいられないな」と思ったの
かもしれない。
そのためか、それ以降猿は出ていない。