竜巻直撃を思い出した。その①

　７月２７日、群馬県館林市で竜巻が起り大
規模な被害が出た。
　私は以前竜巻に遭ったことを思い出した。

　その日の正午前、家にいると急に暗くなっ
た。
　ほんの数分前までは雲がいくつかあったも
のの晴れていた。
　外を見ると、黒雲が広がっていた。
　そのなかでもひときわ黒い雲が南東に低く
浮かんでいた。
　その黒雲を稲光が包んでいた。
　まるで映画のようだった。
　私は「キングギドラの登場シーンのようだ
な」と思った。
　それからすぐに風が強くなった。
　私は雨戸を閉めた。
　風は一層強くなり、台風並みになった。
　暗くなってからここまで、１～２分である。
　風は強烈さを増してきた。
　大型台風が上陸・直撃した時のような大風
になった。
「なんだこれは！」
　その大風は１０分ほど続いた。
　そして風は急に止んだ。
　
　今の一体何だったのだろうか？
　急に大風が吹き、急に止んだ。
　その日の夕方のニュースで、その大風は竜
巻だったらしい、とのことがわかった。
　竜巻は、我が家から２００メートル程離れ
た幹線道路を北上していったらしい。
　道沿いに移動したのだ。
　道を通るとは交通ルールを知っている竜巻
なのだろうか。
　
　翌日、私はその幹線道路に行ってみた。
　街路樹の一本の柳が根こそぎで倒れていた。
　電話ボックスのガラスがバリバリに割れて
いた。

　後日、この竜巻は国内最大級の強さだった
ことが発表された。

　～続く～