昨日のいつもの集いでのとである。
雑談の時間に話題が認知症になった。
「YMさんは、認知症などの物忘れ外来に診察に行っていますか?」
そう墨子がYMさんに尋ねた。
YMさんは、おとなしい高齢男性である。
市内に一人暮らしである。
近くに娘さん夫婦が住んでおり、食事の用意等は娘さんがしている。
YMさんは、ここ半年ほど、明らかに認知症の症状が出ている。
それも軽いものではない。
症状は日々日悪化していることが、傍目にもわかる。
日常生活が送れるギリギリのラインであろう。
墨子の問いかけにYMさんは、こう答えた。
「診察を受ける必要性を感じていないので、一度も行っていませんが」
この返事に、集いの参加者は言葉を失った。
しばしの沈黙がその場を覆った。
とっくに診察を受けているものだろうと皆が思っていたからだ。
YMさんは、自分が認知症だという病識がない。
認知症は酷い人ほど、その病識がない。
他者から強く指摘され、医師に宣告され渋々認めるが、心底そう思っているわけではない。
彼等自身は半信半疑である。
病識がある人は、服薬し、その進行は遅いか、止まっている。
精神の病には病識が重要である。
なお、当ブログでは、認知症は精神病の一種という認識である。
これは現在の医学の常識とは、異なるが、当ブログの見解が正しいことは、いずれか明らかになるだろう。
さて、YMさんは自分が認知症だと思っていない。
娘さんも気づいていないようだ。
こうして認知症は放置され、さらに悪化していく。
これも自業自得である。