クィーンの結成前からフレディ・マーキュリーの死までを
描いた音楽伝記映画である。
この種の映画はあまりヒットしないことが殆どである。
話題にはなるが、実際に人が観に行かないのである。
そのミュージシャンのファンが観に行くだろうと思われがち
だが、意外とファンは観に行かないものだ。
俳優が演じているお芝居をわざわざ観る気がしないので
あろう。
ファンが観に行かないのだから、一般の映画ファンはなお
のこと観に行かない。
この「ボヘミアン・ラプソディ」も封切り前における評論家た
ちの批評は芳しくないものが多かった。
ヒットしないのが定説の音楽伝記映画を高く評価する気に
もならないだろうし、まともに観て批評しようという気にもなら
なかったのであろう。
また、製作途中で監督や俳優が交代し、ヒットしそうな気配
は尽く消されていった。
だが、劇場公開が始まると予想を大きく覆すお客の入とな
った。
二度三度と観に行く人も珍しくないそうだ。
また、それまでクィーンについて知らなかった人たちまでも
劇場に観に行っている。
事前知識ゼロの人をも魅了しているそうだ。
彼らは映画をきっかけとし、クィーンのファンとなっているそ
うだ。
新規のファンの獲得である。
これは、ありそうでなかなかないことである。
う~ん、クィーンおそるべしである。