不二家憩希のブログ

はてなブログに引っ越してきました。

途切れる睡眠を強いる奴。

 痒くて目が覚めた。
 蚊だ。
 足を刺されている。
 人が眠っているところを襲うとは卑怯な奴め。
 成敗してくれる。
 羽音が聞こえる。
 品のない音だ。
 人を小馬鹿にしているようにも聞こえる。
 私は音を頼りに手で叩く。
 何度も繰り返すが空振りのようだ。
 起きて蚊取り線香を点けるか。
 あぁ、面倒だなぁ。
 私は普段就寝時は蚊への対策は何もしていない。
 刺されれば、その場で圧殺しているからだ。
 しかし、今回の蚊は動きが素早いのか、なかなか捕ま
らない。
 そうしている間にも蚊の攻撃は止まない。
 私は起き上がり、点火した蚊取り線香を持って戻って
きた。
 これで、どうだ。
 蚊取り線香を焚いた後は、蚊は寄ってこなくなった。
 ようやく眠ることができる。
 それから数時間後、またかゆみで目が覚めた。
 また刺されている。
 蚊取り線香が消えてしまったようだ。
 羽音が聞こえる。
 私は叩く。
 やった、成功だ。
 蚊取り線香により朦朧としていたのかもしれない。
 今度こそ、ゆっくり眠ることができる。
 ところがこの後、また別の蚊が来て刺してきた。
 こちらの蚊は、すぐに圧殺できた。
 すでに明け方近くになっている。
 私は、そのまま眠った。
 途切れ途切れの睡眠を強いる蚊め。
 許さん。